産業の振興と少子化対策(1)
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2025.12.8 ブログ

産業の振興と少子化対策(1)

議員研修で最も多い質問は、産業振興をどうするか、です。自治体の税収不足を心配する方や子供たちの働く場がないことを心配する方がいます。これは、少子化と表裏の問題です。1980年代までは、国は、地方への産業等の分散を進めていました。分散協とか中核協といった通産省の外郭団体が、企業や工場の地方分散を強力に推し進めていました。この頃に、多数の工場を誘致をした北上市は交付税不交付団体になろうとしていますが、ほとんど企業誘致をしなかった盛岡市は財政難に陥っているようです。企業が進出すれば、働く場所があるため、地元に残る若者が増えますし、大学卒業後に戻ってくる人も増えます。そうなると少子化にも歯止めがかかります。固定資産税、所得税、住民税など、自治体財政も強化されます。日本の産業の発展は、池田内閣の高度成長政策以降、地方の労働力が支えてきたのです。しかし、コスト問題で企業が海外に出て行った産業の空洞化に対し、有効な手立てを打てなかった。それが今日の地方の衰退を招き、少子化、労働力不足にもつながってきたと思います。そういう意味では地方創成は続けて取り組む問題だと思います。しかしながら、対応できた企業も少なからずあった。私がトヨタ系の企業誘致を担当した縁で、知事とトヨタの工場見学に行きましたが、工場では10年後の中国のコストを念頭に、工場現場だけではなく、事務系の業務革新を目指していました。200余名の事務系社員を3年間で70数人に減員するつもりだと言うのです。国内でも、そういう業務革新によって、コスト問題に対応した企業があった。一方で、企業の海外移転、産業の空洞化に対し、自治体は、適切に対応してきたかどうか。工場が海外移転して撤退した後、どのような産業振興に努めたか?自治体内部はどう業務革新をしたか?交付税に胡坐をかき、OA化もICTも中途半端。仕事のやり方は変わっていない。自らからやるべきことやれることをやったのかどうか?産業振興策を議論すると、必ず出てくるのが、伝統産業がない、振興策を練る人がいないという話。しかし、伝統産業を生かしたところもあれば、伝統産業が衰退した後に復活させたところ、新たに産業を興したところもあります。さて、どうするか?